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日本PTA全国研究大会 広島大会 第1分科会報告

第71回日本PTA全国研究大会(広島大会) 第1分科会「家庭教育」

このたび下記のとおり研究会に参加しましたので、ご報告申し上げます。

 

 1. 研究課題:「子供の力を引き出す家庭教育のあり方」 ~自己肯定感を高め、可能性にチャレンジする子供を育てるために~

2.日時:令和5年8月25日

3.基調講演者:大日向 雅美氏(惠泉女学園大学 学長)

 

1分科会(家庭教育)では、「これからの変革の時代を生きる子ども達に必要な力とは?」、「子どもに自己肯定感を持たせるための家庭教育の在り方」、「行政、その他による家庭教育支援の現状」について話を聞くことができました。

 

 大日向先生による基調講演では「親に虐待された子どもは、自分が親になったとき子どもを虐待すると安易に言わないで欲しい」と話されていたのが印象に残りました。子育てで悩みや葛藤を持つのは、育ちに関係なくみんな同じだと思います。まして核家族が普通になった今の時代において、悩みを持ちながら孤立化することはとても危険なことだと思います。これからは社会おいて家庭教育を支援することが必要だと強く感じました。

 

 最後に、子育てでは「独りで戦わないこと。まず親が幸せに生きること。いろいろな事情を持つ親にも傾聴で寄り添いその悩みを共有しながら、地域で力を合わせて、子どもの力を信じて、みんなで子育てに取り組んで行くこと」が大切だと話されていました。

 

 実践報告のパネルディスカッションでは、広島県府中町の「家庭教育支援チームくすのき」の活動報告が興味深かったです。「子どもと家庭に対する切れ目のない支援」、「家庭教育に関心の低い保護者から関心の高い保護者まで様々な形で支援を実現する」を行政と各関係団体が協力しておこなっており、PTAの方々も「寄って、話して、自ら気づく親プロ」という活動に参加して役割を担われていました。パネリストの方は『府中町で子育てに何かあったときは「くすのき」に相談しようと思ってもらえる活動を続けたい』と熱心に話されていました。ただ、パネリストのひとりだった山口県山口市の方は「行政の横繋がりが充実している府中町さんだから出来ているが、行政の縦割りが強い山口市では同じことをするのは難しい」と言われていました。

 

東大阪市の行政も山口市と同様に縦割りが強いように感じます。それでも、大切な子ども達のために今できることを本気で考えて行きたいと思いました。

 

昨年度の分科会(社会教育)に引き続き、今年も分科会(家庭教育)に参加して学びと気づきの機会を頂けたことに深く感謝いたします。 

 

                東大阪市PTA協議会 西田 幸弘